DESIGN TODAY
世界の最新デザイン事情

モノを考える  浦崎篤子

2008/03/19
モノ:目で見たり、手で触ったりできる対象。物体。品物。

今日、私たちの暮らしの中でモノに不自由することは、まずない。
では、物質的豊かさの中に私たちは何を見出そうとしているのか。
そんな問いをいまさら・・と思うかもしれないが、気になりだしたので少し考えてみたい。モノについて。
いくつかの視点がある。
つくる側の観点。
モノづくりはモノに新しい価値基準を生み出すプロセスであると考える。それと同時に、多くのヒトに多くの挑戦する機会をもたらし、持続可能な社会を導いている。
モノをつくる際、つくり手は何に付加価値を見出そうとするか。
売れることであったり、万人ウケするかどうかを意識するのだろうか。
また、消費者ニーズに応えたモノが「売れるモノ」であり、「本当に良いモノ」となるか。本当に良いモノをつくりたいと思っている人たちの理想と消費者ニーズは合致しているか。答えはイエスであり、ノーである。

消費者の視点。
モノが私たちに与える影響とは何であるか。モノを買うとき、何を意識するだろう。素材?価格?使いやすさ?カタチや色?精度?産地?ブランド?
その「モノ」があることで、私たちは生活スタイルを変え、気分を変えることができる。私は単純に「心をこめて創られているもの」を全般的に良いモノと感じる。

さて、
本当に良いモノって何だろう。モノはどうあるべきか。
高いものが良いモノ?安ければいいモノ。素材、使いやすさ、モノの本質を見分けている消費者がどれだけいるだろう?

IT革命以後、情報化社会全盛期に「メディア・リテラシー(情報を評価・識別する能力)」という言葉をよく耳にした。溢れる情報を全て鵜呑みにせず、本当に必要な情報を的確に識別できる能力を培いましょう。と、学校で教わった。

モノ・リテラシーなる言葉があるのならば、私にとってのモノ・リテラシーを身につけるにはどうすれば良いか。本当に良いものを見極めるとは。モノの善し悪しをどう見分けているか。どう使い分けているか。その基準は何だろう?

本当に良いものを知っている消費者が増えれば、モノづくりも元気になる。
「モノ」をテーマに製造から流通、消費者の様々な視点でいろいろ考えるのも面白い。
読み返しても問いばかりで、何の解決にもなっていないのは「モノ」が多岐に渡り細分化された壮大なテーマであるからだろう。
今後、このモノのココがいい!を紹介していけたらと思う。



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