家具もどき

2008/05/29
Kという会社の商品は全部、雑貨だとしている。雑貨というのは英語でもなかなかぴったりの言葉が見つからない。
しかし、日本語でのニュアンスは面白い。雑というのが面白い。

「T-FRAME」

「METAPH」

JOHN and MARYシリーズより「JOHN」

雑音、雑貨、雑学、雑感、雑記帳、雑居、雑魚、雑巾、雑菌、雑件、雑言、雑穀、雑婚、雑誌、雑事、雑煮、雑種、雑食、雑炊、雑草、雑多、雑題、雑談、雑踏、雑念、雑嚢、雑費、雑兵、雑務、雑木、雑役、雑用、雑録・・・。この雑の中にはある種「カオス」が含まれる。
このカオス性がたまらなく面白い。雑種の犬は病気になりにくい。雑誌はあらゆるメディアで一番情報が新鮮だそうである。雑巾のような男は強い、何でも出来る。雑魚は無視されているが誇りがある。雑学は軽蔑されるが重宝もされる。雑炊は何を入れてもいい、個性が生まれる。概して馬鹿にされながら重宝されてもいて、カオス的な混沌であるがそのエネルギーの凄さは誰でも認めている。そんな存在が雑であり、雑貨である。
Kは雑貨を扱うが家具は扱わない・・と言っている。それなのに幾つかの家具のような物が含まれている。T-FRAMEとMETAPHがそれである。
二つとも僕は「家具もどき」と言っている。家具にしては「家具らしい立派な見識」がない。なんというか・・・家具からははじき飛ばされる自在さや変わり身の早さがある。いずれもノックダウンできる。組み立て式である。両方とも金属(アルミニューム)が主材料である。いずれも「軽い」か「小さい」存在である。軽快でフットワークがいい。
ずっと以前、家具は大きくて空間を占拠するから駄目だ、もっと小さくして家具と言えないほどの家具をつくりたいと考えたことがある。そして生まれたのが写真のものである、「ジョン&メアリー」。この座は直径が20センチしかないのだがどんなに肥満体の人でも座ることが出来る。座骨の位置が肥満体の人でも大体20センチの範囲に収まっているからである。
Kの商品に、この「家具もどき」をもっともっと増やしていきたいと思っている。家具もどきはどんなブランドの家具にもフィットする。ゲリラのようにインテリアに忍び込むことが出来るのである。