「Kの風景」がはじまる!

2008/10/21
僕の創作活動はKに収斂して来た。「デザインからものづくりへ」と主張して始めたKも販売を開始してまだ8ヶ月目なのだが予定通り「海外70%」を実現している。
この8ヶ月にいろいろ学んだ。流通と言うものの大変さも面白さも知った。どういうつくり方で、どういう販売の仕組みを組み立てて、どんな上代を目指してどんな原価で納めるか・・・もおおよそ分かって来た。

METAPHのためのトレー

アライアンスがメーカーとのアライアンスだけではなく、販売チャンネルとのアライアンスも開始した。弱小組織で資金力に限界がある、デザイン力とマネージメント力だけでどうKを成功させるかのいろいろな方法も見えて来た。
それらがデザインの重要な要素を占めていることをデザイナーたちに知らせたいと思う。「絵に描いた餅」のデザインから「素材と会話しながら生活者に手渡すまでの仕組みの構築=ものづくり」の時代に入ったのだ、と主張したい。
僕の読みではKは初めてのすぐれた「創作のモデル」となる予感がある。産業の側から見ると実に面白い「ビジネスモデル」が完成に近づいている。
その経過を見ていて欲しい。こんな経済のどん底に向かおうとしている時代にもサバイバルできる仕掛が出来つつある。

そのKの2009年の商品=作品の発表をする。デザイナーズウィークを避けて10月24日から開始し、25日にパーティーをする。会期は11月3日までで、デザイナーズウィークやデザインタイドに上京した人々にも見てもらえるようにしている。

展示の内容は「Kの風景」というタイトルが示すように、Kがつくりあげようとしている「心象風景」或いは「Kの美意識」の提案である。

こうして「ものづくり」をしてみるとものづくりの全体がまるで都市のように見えてくる。「商品としての物」があり、「物の成長の仕掛」があり、「物の流通」というエネルギーの流れがある。デザインする人、つくる人、売る人などこの仕掛に関係する人々の欲望もある。小さい商品に見えて「ものづくりの仕掛に位置づけられた一つずつの商品」は都市の一つの風景のように見えてくる。
素材が大きなテーマになっている。これはこの僕の40年のデザインの基本であるのだが「Kの風景」では複数の素材で作品を見せている。素材とは地球であり宇宙であり、職人たちが取り組んで来た世界である。

見て、触れて、使ってみて、楽しんでいただきたい。素材は手で観るものだからである。

黒川雅之