K塾の2回目

2009/05/12
 5月9日の土曜日、4時からK塾の2回目を開かれた。1回目は60名ぐらいだったのでびっくりしたのだが、今回は80名は来ていたらしい。学生も多かったし、ちゃんとしたギャラリーの経営者から定年で独立した建築家、雑誌や新聞の編集者も参加してくれた。
▲ 今回は80人余の参加者が集まった
 僕のレクチャーが1時間半。その後、質疑応答で1時間半。よく3時間も真剣に聴いてくれたな、と感心する。座り心地がいいわけではない椅子も混ざっている。
 今回、初めて参加した人たちのために、なぜK塾を始めたか、1回目に何を話したかの簡単な説明をして、前回の続きのつもりで話した。僕がこのK塾で語ろうとしているのは、僕が「物学」と称している、デザイン原論のようなものである。
 「デザインとは人と物」の問題が出発点であ
る。そのため、「人」とは何か、「物」とは人にとって何なのかを語ることから始めることになる。GOOD DESIGNと言う場合のGOODとは何を言うのかであったり、デザインとは人間のどういう行為を言うのかであったり・・・。デザインの本当の出発点を難しくではなく、普通の言葉で論じる必要がある。
▲ 陶芸家で料理人のDAVID WELLSさんと
 僕のデザインの立脚点は、「デザインは生き方のかたち」というところにある。デザインを職能、仕事だと思ってはいない。僕は、デザインを表現の方法とは思っていない。そうでもあるけれど、その前に「美の発見の方法」だと思っている。人生での行動を、思想の表現と見ることもできるけれど、その前に思想の発見の方法だというのと同じである。
 こんな視点、こんな姿勢で話すから、どうしても全部が「本音」になる。そして、全部  が「人生論」につながっていく。
 それにしても、これほどの人たちが集まって来るとは思いもよらなかったことである。今、大学などのデザインの教育に問題があるのか・・・、学校を卒業してから、新たな疑問に答えてくれる人や組織がないからなのか・・・、混迷の時代に自分の価値の基軸を見失っている人たちが多いからなのか・・・、単に、寂しい時代だからか・・・。
▲ レクチャー後は参加者持ち寄りの酒を楽しむ
 どんな理由でもいい、何か役立つことを見つけ出してくれればいい。レクチャーが終わってから、みんなの持参した酒を飲む。自分のデザインしたシャンパンクーラーを見せるためにシャンパンを持ってきてくれた学生もいる。故郷の自慢の酒だったり・・・。
 次回は、もう少し「具体的なデザインやものづくり」の方法を語るか、ジャパン・ブランドの声が高いのに殆どその思想や美意識の神髄を理解しないままなのも気になるので、「日本の建築とヨーロッパの建築を比較する」ことで「日本の特異な文化」を語ろうかな・・・とも思っている。
 参加者に、K塾終了後、疑問の提示、話題の提供、質問などをお願いしていて、メールで集まった意見を反映させて、次回の僕の講義の内容に反映させている。
(2009, 5,11)


※第3回目のK塾は、下記の日程で開催いたします。
 日 時:2009年6月13日 (土) 16:00〜 
 場 所:黒川雅之建築設計事務所(東京都港区西麻布3-13-15 パロマプラザB2)
 参加希望の方は、株式会社K 大地(オオチ)まで御連絡ください。
 e-mail:ohchi@k-system.net
 TEL:03-3746-3605