西安の道路

2009/07/06
 西安の道路は、溢れる車とバイクと人との、不思議なルールのない秩序をもった世界である。
 信号は、ほとんどなし。道路の走行に関する法律がないのか、あっても守らないのか・・・。右折車も左折車も、歩行者をかき分け、直進車をかき分けて進んでいる。それなのに、事故が起こらない。
 東京では、色々な約束事をつくる。法律だったり、作法だったり、である。道路では、左折する車は歩行者が渡っている間は、分け入ってはいけない。直進車を右折車は妨げてはいけない。だから、直進する車は交差点を安心して勢いよく走っている。その代わり・・・、法律を違反したりする車があると事故が起こる。
 西安では、みんなが法律通りに走らない。だから、車も人もみんなが注意深く移動している。スピードは出ないし、気は抜けないけど、事故は起こらない。
約束事は、必ずどこかで破られる。そのために事故が起こる。約束事が少なければ、事故も少ない。要するに、人々の自発的な注意で秩序が生まれるのである。
 ドイツにこの三月に旅をして、アウトバーンを走って感じたことと同じである。アウトバーンでは、追い越し車線にはスピード制限がない。制限がないから追い越し斜線は、凄いスピードの車だけが走る車線になる。のろい車は入ろうとしない。だから、事故が起こらない。自然に遅い車は自分の安全のために、次の車線を走るのである。
 半端に制限をする日本の高速道路は、全員が「自分は速い車だ」と思いこんでいる。100キロを超すスピードの車は違反だから、彼等が悪いのだと、のろのろと走るから、追い越し車線が一杯になる。そして、渋滞し、いらいらすることで事故が起こる。
 自発性を重んじること、人を信じることの重要性を考えたい。人を信じるところからは、過剰な法律は生まれない。

(2009, 6,24)