関 康子 (エディター、有限会社トライプラス代表取締役) 
Yasuko Seki

東京都生まれ。
大学卒業後、(株)アクシス入社。1991年から96年まで『AXIS』編集長。
96年AXIS退社後、米国Lewis & Clark Collegeに留学。
97年からフリーランスのエディター、ライターとして活動する一方、
「デザイン」をテーマとした展覧会、フォーラムなどの企画運営を行う。
2001年、女性3人のチームで有限会社トライプラスを設立し、
「子どもにもっと良いデザインを!」をモットーに、編集、展覧会企画、
子ども売り場のプロデュースなどを手がける。
http://www.tri-plus.com/ 

yasuko_india06_top.jpg インド建築ツアー<6>
デリーでの半日だけの解放
関康子


 ダッカから、カルカッタ経由で、この旅の最後の宿泊地デリーに着いたのは、夜10時頃。皆で旅の無事を祝って最後の晩餐をする予定だったが、レストランはどこもすでにクローズ。仕方なく、24時間オープンのカフェテリアで、ハンバーガーやフレンチフライを摘む。
そして最終日、早朝から真夜中まで、ただひたすらコルビュジェとカーンの建築を訪問していたツアー面々に与えられた自由時間はたったの半日。この短い時間では、やり残している、ショッピング、街の探索、アユーラベーダのエステ、究極のインド料理堪能のすべてをこ


yasuko_india05_top.jpg インド建築ツアー<5>
インドからバングラディッシュ、ダッカへ
関康子


チャンティガールでの怒涛のコルビュジェ建築探訪の次は、バングラディッシュの首都ダッカにあるルイス・カーン設計の「国会議事堂」だ。日も明けない早朝にチャンティガール駅を出発し、デリー、南インドのカルカッタ経由でダッカに向かう。しかし、デリーからダッカへの直行便はなく、遠回りだがカルカッタ経由となる。トランジットのための最低3時間は必要なインドの航空事情。飛行時間は合わせてせいぜい3時間ほどなのに、デリー空港、カルカッタ空港で途方もない時間を過ごす。免税店もカフェもない空港ロビーで、日本から持参し


yasuko_india04_top.jpg インド建築ツアー<4>
チャンティガールへ、その2日目
関康子


3月2日は早朝から、「建築学校」、渦巻状に成長する美術館構想のひとつ「チャンティガール美術館」、中央官庁エリアにある「高等裁判所」、「チャンティガール議事堂」、「美術学校」を訪問。
中央官庁エリアにある「高等裁判所」では、玄関に設けられた巨大な3本の塔状の壁が圧巻。それぞれ緑、黄、橙色に塗り分けられており、くすんだコンクリートの壁とのコントラストがすごい。その塔状の壁を眺めながら緩やかなスロープを登りきると、例の空中庭園が広がる。ブリーズソレイユは強烈な日差しを遮り、チャンティガール地方の


yasuko_india03_top.jpg インド建築ツアー<3>
チャンティガールへ、その1日目
関康子


2日間のアーメダバード建築巡礼を終えた一行は、やはり飛行機の遅れから2月28日の真夜中に中継地であるデリーに到着。その5時間後にはデリー中央駅からチャンティガールに向けて、車窓の人々となったのであった。味わいのある車内。一等席だと朝食サービス付きで、乗客一人一人にお茶がサービスされる。私は隣席のインドのおば様の作法を横目で観察して、真似てみることにした。その方法は、まずポットからコップにお湯を注いて粉ミルクを溶かしてから、紅茶のティーバックを入れるというもの。日本だとお茶を出してから最後に粉ミル


yasuko_india02_top.jpg インド建築ツアー<2>
アーメダバード番外編
関康子


せっかくインドに来ているのに、コルビュジェとカーンの建築しか見ない?という不満解消のために、アーメダバードでは、この地方の代表的な建築物である井戸を見学することに。
アーメダバードのあるグジャラート州は乾燥地帯。そのためこの地の統治者たちは、飲料水確保のために多くの井戸を建設した。井戸といっても、穴があって、桶をたらして水を汲むといった簡単な施設ではなく、階段状に掘下げられた堅牢かつ華麗な装飾が施された建築構造物だ。
1日目に訪れたのは、1499年、イスラム様式で建設された「ダーダ・ハリ


yasuko_india01_top.jpg インド建築ツアー<1>
東京ーデリー経由ーアーメダバード
関康子


この春、渋谷にオープンしたミニシアター系コンプレックスQ-AXで、「マイ・アーキテクト」という映画が上映され、建築界ではちょっとした話題となった。マイ・アーキテクトとは20世紀のアメリカを代表する建築家ルイス・カーンであり、映画の内容はカーンの息子が亡き父の足跡を辿りながら、その人物像を探るというもの。クライマックスは、カーンの代表作バングラディッシュの首都ダッカに建つ「国会議事堂」のシーン。
以前から、インド、バングラディッシュ、パキスタン、スリランカなど南アジアは是非とも訪れたい地域だった


0912yasutop.jpg 対極にある建築見ました<2>
アルヴァロ・シザとレム・コールハース
関康子


「カサ・ダ・ムジカ」を私なりに表現をすると「現代建築のテーマパーク」。建築に関わる方からはお叱りを受けてしまいそうですが、そんな印象を持ちました。
建物の中には大小2つのホール、そして音楽にまつわるさまざまなサービスルームが用意されています。外観は極めて単純な巨大なコンテンポラリーアートのよう。けれども内部はテーマパークのように現代建築の最先端が「これでもか!これでもか!」とてんこ盛り。こう感じるのは、この建物は、基本的に移動スペース(廊下、階段、エスカレーター)は意図的に狭く、そこを通


y-0981top.jpg 対極にある建築見ました<1>
アルヴァロ・シザとレム・コールハース
関康子


アルヴァロ・シザの建築を見たいという夫に同行して、ユーラシア大陸の最西端の国ポルトガルに出かけた。
はっきり言って、「デザイン見聞」と言う意味では、何の期待もしなかった。でも、何もないからゆっくりできたし、頭の中も空っぽになった。それに、どこも似たり寄ったりのデザインである東京では、決して出会えないような不思議なかたちや、何十年も変わっていないのだろうなと思わせるアールデコ調のカフェがあったりして、ゆっくり寛ぐことができた。ポルトガルでは、朝食からポルトワインやシャンパンが置いてあって、


092705top.jpg 建築家セドリック・プライスを追悼する
「Doubt、Delight + Change」展
関康子


デザイン好きならば必ず訪れるロンドンのデザインミュージアムで、昨年夏亡くなった建築家セドリック・プライスの展覧会が開催されていた。タイトルは「Doubt、Delight + Change」。入口には、20世紀後半の革新的、先鋭的建築家のひとりであり、その建築と都市への働きかけにおけるアプローチは、リチャード・ロジャースやレム・コールーハースに至る現代最も活躍している建築家たちも大きな影響を与えている・・・というような説明がある。

展覧会自体は、デザインミュージアムの4Fの小さいスペース。リチャード・ロジャー


050719-6top.jpg 「カンボジアからうれしいお便り」 関康子

ロンドンで起きた同時多発テロにすっかり話題を取られてしまったG8サミット主要国首脳会議(グレンイーグルズ・サミット)ですが、今サミットの主要課題の一つは、アフリカ諸国への支援対策でした。アフリカでは、未だに政情不安な国家が多く、内乱、飢餓、難民、伝染病などなど、悲惨なニュースが伝えられています。そしていつも弱い者――女性や老人、子どもが犠牲になることも・・・。

昨年のちょうど今頃、1冊の写真集の企画編集に携わりました。タイトルは『地球はこどものあそび場だ・・。』 世界文化社より出版され


IMG1087top.jpg ナシ族のトンパ文化、トンパ文字-日本人のルーツ?
ナシ族の街・麗江を訪ねて<2>
関康子


「桃源郷」「シャングリラ」という言葉を知っている人は多いと思います。麗江周辺の地域こそ、この理想郷であると言われています。確かに、標高2500メートルの高地、空は限りなく青く、空気は澄み、玉龍雪山から流れる玉龍川の水は透明で、花々は咲き乱れ、年間を通して穏やかな気候、こんな恵まれた土地に暮らす人々は穏やかで優しく、少しシャイで、異郷からやってきた旅人にとって、まさに理想郷であったに違いありません。そしてこの理想郷の住人がナシ族の人々なのです。

ナシ族はトンパ教という原始宗教を中心に独特


IMG1151top.jpg 世界遺産の街 麗江/古城日本人のルーツ?
ナシ族の街・麗江を訪ねて<1>
関康子


デザイントープの主宰者である黒川雅之さんを団長とした総勢7名で、3月16日〜20日まで、中国雲南省の世界文化遺産の街、麗江を訪れました。
今回の旅を案内してくれたのは、麗江周辺に暮らす少数民族ナシ族の文化に詳しい王超鷹さん。王さんはパオスネット上海の責任者として、日中企業のデザイン開発の橋渡しという仕事をしながら、一方で、中国各地の文化、特に文字の研究にも精力的に取り組んでいます。その王さんの最大の研究テーマが、ナシ族のトンパ文化でありトンパ文字なのです。今回の旅は正味3日間という短い期間な


IMG_0533-2.jpg 2004上海双年(ヴィエンナーレ)展を訪ねて 関康子

11月最後の週末を利用して上海蟹を食べに上海に行ったところ、2004上海双年展(ヴィエンナーレ)の最終日に間に合った。開催場所は市内中心の人民公園内にある上海美術館。近くには中国5000年の文物を集めた上海博物館があり、こちらは超モダンな建築物であるのに対して、美術館の方は地上4階建て1930年代の英国風歴史建築物を改装して使っている。バンド地区やフランス租界など、1920年代、30年代のヨーロッパ風の町並みを多く残す上海市の美術館に相応しい風格あるたたずまいだ。

本年度のテーマは中国語で「映像生存」、英


IMG_0466s.jpg レオナルド・ダ・ヴィンチの生家を訪ねる 関康子

9月中旬イタリアに行きました。ローマ、フィレンツェ、ミラノというお決まりコースです。各都市幾度か行っているので名所はすでに確認済みだし、しかも何度でも訪れたいミュージアムはどこも長蛇の列。バチカン美術館もウィッツィ美術館も、ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』も、80年代までは行列もなければ、予約なんて考えられなかったのに・・・、やはり海外旅行はこの20年ほどの間に飛躍的に増加したわけです。そんな今回の旅のトピックは、「レオナルド・ダ・ヴィンチの生家を訪ねる」でありました。

およそ建築やデザインを


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プレイスペースいろいろ 関康子

早いものでもう9月。楽しい夏休みも、もう終わりです。
トライプラスの仕事を始めてから、子どもに関するアレコレが気になる今日この頃ですが、7、8月は特に夏休みシーズンでもあり、子どもたちの遊びの環境が目につきました。そんな中、プレイスペースという視点で興味深い場所やプロジェクトに遭遇しましたので以下、ご紹介しましょう。

・ ソニー エクスプローラサイエンス

お台場のメディアージュ5階にあるソニー・エクスプローラサイエンスは「体験」と「発見」をキーコンセプトとするデジタルサイ


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明朝時代のアンティーク空間で、100モノのプーアール茶を飲む
関 康子


7月中旬、猛暑の上海を訪問しました。上海市は電力不足のために気温が35度以上になると、観光名所であるバンド地区のライトアップが中止になってしまうそうで、それを目当てに来た観光客にはちょっと寂しい季節でもあります。

それならばということで、話題のスポット准海中路から復興中路あたり(昔のフランス租界の洋館を改装したレストランやショップが軒を連ねるエリア)で食事をしようとプラプラ歩いていました。
すると暗闇から「関さんじゃありませんか!!」という中国訛りで話しかけてくる人物に遭遇。その人は


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もっと知りたくありませんか?
地球温暖化キーワード集を編集しました   関康子


この「ヤスコの部屋」、更新が不規則でごめんなさい。そして毎回、私が手掛けた仕事や身の回りの出来事の話が多いのですが、今回は最近完成させた印刷物についてです。

デザインや建築にとって、もはや「環境」というテーマは無視できませんし、新聞やニュース番組でも地球温暖化やエネルギー問題が語られないことはまずありません。けれども、こうした報道には専門用語が多く使われていていると同時に、環境という課題には広範な要件が含まれているために、一読しただけでは内容を把握することは困難です。そのために漠然とし


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8人のクリエイターによる遊びの提案  その2  関康子

「8人のクリエイターが遊ぶ−CONSTRUCTION TOY−遊具展」の作品紹介の続きです。
(詳細は前回前々回を参照ください)

今、大人たちの間でも話題になっているのが、磁石を使った遊具「マッドマグ」です。マッドマグは韓国のジムワールド社の遊具で、長短2種類のマグネットバーと金属ボールを自由に接続して、四角推や立方体などの基本形態が造形でき、さらにこれらを重ねて


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8人のクリエイターによる遊びの提案  その1  関康子

去る3月24日〜4月19日までの1カ月弱、松屋銀座のデザインギャラリーで、「8人のクリエイターが遊ぶ−CONSTRUCTION TOY−遊具展」が開催されました。展覧会の趣旨は前回の記事をご参照ください。

さて、本展の企画は、日本のアート界、デザイン界の第一線で活躍している8人のクリエイターに、機能性+デザイン性に優れた4種類のコンストラクショントイ(組み立て遊具)の中から気に入ったものを1点選んでもらって、クリエイターならではの豊かな発想力と


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8人のクリエーターが遊ぶ「CONSTRUCTION TOY−遊具展」
を是非ご覧ください。   関康子


 この3月24日から松屋銀座7階のデザインギャラリーで、「8人のクリエーターが遊ぶ−CONSTRUCTION TOY−遊具展」という展覧会が開催されますが、友人と立ち上げたトライプラスという私たちの会社で企画のお手伝いをしています。主催はデザインギャラリーを運営している日本デザインコミッティー(JDC)と25年以上もデザイン性の高い玩具を世界中から日本に紹介しているボーネルンド社(http://www.bornelund.co.jp/)との共催です。たまたま、トライプラスのグラフィックを佐藤卓さんにお願


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「漢字とアートのコラボレーション」 関康子

上海で活躍するアーティスト+グラフィックデザイナー+パオスネット・パートナーの張少俊さんが浅草のGallery ef(http://www.tctv.ne.jp/get2-ef/)で個展をしている。張さんを知ったのは約1年ほど前。私がお手伝いしている物学研究会(http://www.k-system.net/butsugaku/)で中国へデザイン視察旅行を企画した折に、中国側のアレンジをいろいろお手配いただいたのがきっかけだった。出会ったときはパオスネット上海の代表という肩


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「フランス建築からデザインのDNAを考える」 関康子

 今回の旅の目的――前半はフランス近代住宅を見るというもの。有名なものではシャローのガラスの家(パリ)、コルビュジエのペイックの住宅(ボルドー)と母の家(スイス)、プルーヴェのナンシーの家(ナンシー)、コールハースのボルドーの家などなど。後半はコルビュジエの建物にプラス、多くの建築家に影響を与えたといわれているプロヴァンスのル・トロネ修道院を訪問することでした。この修道院はエクスアン・プロバンス市内からクルマで90分ほどのル・トロネ村からさらに10分ほど山道を走ったところにある12世紀頃建造された


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「ル・コルビュジエの建築に泊まる」 関康子

ラ・トゥーレット修道院

 リヨン市内からクルマで1時間弱、いかにもフランスといった豊かな丘陵地の一画にコルビュジエの代表作といわれるラ・トゥーレット修道院はあります。ここもかつての僧房の一部を宿泊施設として転用しています。僧房ですから部屋は簡素そのもの。簡単な洗面台、ベッド、収納、机は室内備わっていて、シャワーとトイレは共有です。言うなればユースホステルの名建築版といったところでしょうか。とは言え、朝、昼、夜の3食付きで一人45ユーロは破格の料金といえるでしょう。こちらもダイニングや集


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「ル・コルビュジエの建築に泊まる」 関康子

 最近、巷の雑誌では「デザイナーズホテル」がたびたび特集されます。デザイン好きであれば、有名デザイナーが手掛けた素敵な空間でゆっくり寛ぎたいと考えますよね。でも、もう1歩踏み込んで名建築に泊まるというのはどうなのでしょう? 例えば、スペイン政府が力を注いでいる「パラド−ル」は、アルハンブラ宮殿など歴史的建造物の一部をホテルに変えて手軽な料金で泊まれるというものなどです。
 前置きが長くなりましたが、近代建築の父とも言われるル・コルビュジエの建築に宿泊できることをご存知でしょうか? 今回の


 

 

   
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